■JRAの重賞の結果です。予想に活用して下さい(^^)/

 第122回天皇賞(秋)(G1)
 東京11R 芝2000m 4歳上オープン(牡・牝)(指) 定量 曇 重
順位 馬名 馬名 騎手 タイム 調教
1 7 13 テイエムオペラオー 牡5 58.0 和田竜二 1:59.9 472 -2 B
2 8 15 メイショウドトウ  牡5 58.0 的場 均 2.1/2 508 -4 AB
3 5 10 トゥナンテ     牡6 58.0 幸 英明 3/4 516 0 AB ×
4 6 11 イーグルカフェ   牡4 56.0 岡部幸雄 クビ 466 +2 B
5 2 3 ナリタトップロード 牡5 58.0 渡辺薫彦 アタマ 480 0 AB
6 1 1 ユーセイトップラン 牡8 58.0 ロバーツ 1.3/4 476 -10 BC
7 5 9 ステイゴールド   牡7 58.0 武  豊 アタマ 430 -4 B
8 3 5 ロサード      牡5 58.0 松永幹夫 ハナ 420 0 AB
9 2 4 ダイワテキサス   牡8 58.0 北村宏司 アタマ 480 +2 AB
10 1 2 メイショウオウドウ 牡6 58.0 飯田祐史 1 454 +2 BC
11 3 6 ジョーヤマト    牡8 58.0 須貝尚介 3 466 0 B
12 4 8 サクラナミキオー  牡6 58.0 田中勝春 2 492 0 AB
13 7 14 ミッキーダンス   牡5 58.0 佐藤哲三 1.1/4 490 0 C
14 4 7 トーワラノビア   牝6 56.0 郷原洋司 5 464 0 B
15 6 12 ロードブレーブ   牡6 58.0 柴田善臣 6 476 +12 BC
16 8 16 ミヤギロドリゴ   牡7 58.0 横山典弘 1.1/2 532 -6 BC
ハロンタイム  13.5 - 11.6 - 11.7 - 11.4 - 11.5 - 11.9 - 12.0 - 12.9 - 11.4 - 12.0
上り  4F 48.3 - 3F 36.3
2コーナー  12-(10,15,16)(2,11,13,14)(4,7)(3,9,8)(1,5)-6
3コーナー  (*12,16)=(10,15,14)(13,7)(2,11)(4,3,9)8(1,5)6
4コーナー  (12,*16)=(10,15)(13,14)(2,11,7)(4,3,1,9,8)(6,5)
<払戻金>
単勝 13  240円 1番人気 ワイド 13-15  260円 1番人気
複勝 13  130円 1番人気     10-13  740円 7番人気
   15  150円 2番人気     10-15  820円 8番人気
   10  280円 5番人気
枠連 7-8  490円 1番人気 馬連 13-15  490円 1番人気
 レース短評
 ☆せっかく生で見てきたので全頭について触れたいと思います。
 何よりも重発表ということが非常に残念でならなかったですね。せめて良馬場でやらせ
 てあげたかったです。
 重馬場で8割勝ち確定のテイエムオペラオー。ロードが行って、サクラが・・・あれ?
 いかない。勝春君、何故?というのは置いといて、いかないもんだからテンの一ハロン
 が遅い。しっかりオペラが前に取り付く。この時点で9割方勝ち確定。前にメイショウを
 見る形になってきっちりマークする。外のダイワテキサスにぶつけられるが慌てず騒がず
 馬場の良いところを選んで4角も絶好のポジションと手応え。
 これで9割9分は勝ち確定。残り400くらいから追い出して上々の伸びをみせる。
 大事に大事に乗っての立派な春秋連覇。ただ馬場のせいで他が伸びない、見た目
 よりもスローなペースで2馬身半。やっぱり良馬場でやらせたかった。
 しかし強さは否めない。あとはハイペースでの鞍上の立ちまわりが見どころ。
 JCはぜひハイペースに強いところを見せて欲しい。

 メイショウドトウは外枠という事もあってか慎重にいきすぎた。やや出負けの形で押し上
 げて3番手確保。しかし少々引っかかるがそこはさすが仕事人的場。きっちり落ちつけ
 て本来ならばテイエムマークが理想だったのだがまあその辺は仕方ない。手応えも十
 分だったが前が早く止まり過ぎてしまった。正直良馬場の方が良い馬だし、まだこれから。

 幸英明はなかなかの好騎乗。重馬場は威力半減なだけに早めの競馬で内の良いところ
 を通る。こちらも目標はメイショウ。直線入って突きぬけると思われたが前が壁に。そこ
 で止まってから立てなおして内に切れ込んでの3着。不利がなければ2着。良馬場なら
 勝ち負けだっただけに非常に惜しい。悔やまれるが良いレースを見せてくれた。

 イーグルカフェの岡部はじっと和田の背中を見ての競馬。ぎりぎりで悪い馬場のところを
 通ってしまうが良くやった方。現状では精一杯だろう。

 なぜか控えた渡辺君。クソ騎乗で負け決定。馬が頑張っているだけに非常に可哀相。
 確かに脚の使いどころが難しい馬ではあるがこちらは展開の綾でぎりぎり馬場の良いと
 ころを通って5着まで。もういい。
 休み明けも上々の仕上がりを見せたユーセイトップラン。直線一気でどこまでだが意外
 と伸びた。反動がなければ連闘でのアルゼンチンも狙ってみたい。

 今日の豊はどうも今一つのれてなかった。2角でつつまれる不利もあったが冷静に考え
 れば上がりがかかるのは良いが良馬場が理想だね。
 体調も今一つだったのかな?
 ロサードは可哀相に幹夫が不運。今日の幹夫は外から突っ込んだ騎乗が多かっただけ
 にここでも。ただせめて内に突っ込むとまでは言わないがそれなりに頭を使った騎乗を
 見せて欲しかった。
 ちょっと北村君の騎乗も固かったがこのペースならもうちょい前で競馬しても良かったか
 もというのはダイワテキサス。
 メイショウオウドウは仕上がっていた。口割って気の悪いところは見せたが手応えは悪く
 なく、もうちょい伸びると思ったが追われて案外。中身が伴ってなかったということだろう。
 後方からばてた馬を交わしただけのジョーヤマト。
 サクラは何で先行しなかったのでしょう??多少不利があったとはいえ行けなくは
 なかったはず。うーん・・・GTという大舞台で果敢にも脚質転換という思い切った騎乗を
 した勝春に乾杯!
 ミッキーダンスは状態一息。というか府中の長い坂が合わない。
 トーワラノビアも先行すると思ったのに・・・うーん分からんもんですね。
 ロードブレーブはこういう言い方をしては何だけど出てくる意味が逃げ馬がいないからと
 しか思えない。
 ミヤギロドリゴはいろんな意味でギャグ馬。しかし笑えない。
 全体的に全てがオペラオーに向いた感じがする。何度も言っているが願わくばもう一度
 良馬場でやらせてあげたい。ただ強さは存分に見せつけられた感じ。ここで負けないの
 ならメンバーから言ってもおそらく今年は無敗でいくでしょう。こりゃ歴史的名馬の誕生
 だね。しかしライバルがいないのも事実。来年はどうする事やら。
 (朧さん)
 ☆日程変更で10月の頭から4週間の間にGT3つ。
 変更の大小はあるにせよ、少なからずその順序に戸惑った方々も多かったのでは
 ないだろうか。
 しかし、毎年府中の杜に晩秋への移り変わりを知らせてきたこのレースは、例年同様
 10月末にデンと身構えていた。
 20世紀最後の中距離王者決定戦、天皇賞・秋。
 それにしても、戦前の1週間の数多ある競馬サークル内の盛り上がり方は尋常では
 なかった。
 理由は周知の通り、"1番人気が勝てない"というジンクス。
 いつ以来勝ってないかというと、遡ること10余年、筆者が小学校に上がる以前の話に
 なってしまう。
 名マイラーとして名高いニッポーテイオーが鮮やかに逃げ切ったその日以来、毎年1番
 人気は負け続けてきたのだから。
 今年の1番人気最有力は、今年に入ってから5戦5勝、天皇賞・春と宝塚記念を勝ち、
 昨年の皐月賞も含めGT3勝をマークしているテイエムオペラオー。
 そこで、そのことについてとある記者が主戦の和田JKに水を向けたところ、返ってきた
 答えが"(過去の秋天で)みなさんが1番強い馬の馬券を買ってないから"。
 この発言がただでさえ燃え盛っている馬券検討に油を注いだ。オペラオーに死角はある
 やなしや。
 
 10月29日、東京競馬場。
 前日から降り続く雨の影響で、1レースから馬場は重。
 陣営が"道悪は他の馬より得意"と認めるオペラオーにますます単勝人気は集まり、
 最終的には単勝オッズは2.4倍を示していた。
 昨年は1番人気に支持されたセイウンスカイが7分間に渡ってゲート入りを拒むアクシデ
 ントがあったが、今年は全馬スンナリ納まり、まずは一安心。
 ゲートオープン。
 ミヤギロドリゴあたりが出負け気味だったが、大きな出遅れはナシ。
 一時は逃げ馬不在が懸念されたが、準オープンの身ながら出走に踏み切ったロード
 ブレーブが先手を取る。
 2番手に行くと思われたサクラナミキオー・・・だったが、出負け気味の上、府中2000m
 はスタートしてすぐコーナーがあり、そこで前がゴチャつくため出負けした馬が先行する
 のは不可能に等しい。
 ナリタトップロードやステイゴールドあたりもこの2コーナーでやや不利を蒙り、後方から
 の競馬に。
 飛びが大きいトップロードや、スムーズに早い流れに乗ってこそ持ち味が活きるステイに
 とって、結果としてこの不利は致命傷に等しいものになった。
 外目の枠から上手く出たオペラオーがこのあたりで内に切れ込み、大外枠で出遅れて
 前に壁がなくなってしまったミヤギロドリゴは、普段とは一転して逃げるロードブレーブと
 競って行く格好に。
 2番人気メイショウドトウは一瞬掛かる素振りを見せたものの、道中は落ち着いて3番手
 を先行。
 5番人気のトゥナンテはいつも通り中団からの追走となった。
 前の2頭はやや後ろを引き離しつつ並んで行っていたが、"妙に折り合って(柴田善JK)"
 道悪を差し引いても平均ペースでの逃げ。
 つまり、その数馬身後方の第2集団は平均より遅いペースで固まっていたという事。
 向正面流しから3コーナー。
 かつて1番人気に推された3冠馬・ミスターシービーがただ1頭シンガリから行って直線
 ゴボウ抜きの劇勝を演じた際、異様などよめきが府中を包んだのがこの付近だった。
 そして前の2頭は大ケヤキの向こうから4コーナーへ。
 2年前、その圧倒的スピードをフルに活かした大逃げで史上最強の中距離馬と言われ、
 単勝1倍半ばの支持を受けたサイレンススズカは、この大ケヤキの真ん前を通過した
 次の瞬間、あまりにも唐突に、散った。
 その瞬間を目の当たりにしたファンの脳裏に、一瞬蘇るあの悪夢の光景。
 それもつかの間、今年も全馬無事に4コーナーを回って直線に向いた。
 外からスムーズにテイエムオペラオーが進出、前を捕まえにかかる。
 メイショウドトウがバテた前2頭を交わし、先頭に立って王者を迎え撃つ。
 2頭の馬体が併さって、宝塚記念の再現かと思ったのも束の間、あっさりオペラオーが
 交わす。
 オペラオー堂々先頭。
 和田JKのムチに応えてさらに伸びる。
 宝塚記念でクビ差の熱闘を演じたメイショウドトウに、力の差を示す見事な勝ちっぷリ。
 1.59.9の勝ち時計も、馬場を考慮すれば優秀な時計だったといえよう。
 メイショウドトウは2馬身半離されたとはいえ、今年の充実振りを改めて印象付ける2着。
 3着には内から伸びたトゥナンテ、4着外から追い込んだ4歳馬イーグルカフェ。
 ナリタトップロードは最後は脚が止まって5着まで。

 もはや国内に敵ナシ、テイエムオペラオー。
 確かに重馬場だったことも有利に働いただろうし、2000mにおけるスピードの証明に
 繋がったかといえば疑問も残る。
 しかし、圧勝という事実は動かしようがない。一期一会の競馬においては、そのときの
 結果こそが全て。
 良馬場でもう一度やってみれば当然違う結果も出るのだろうが、勝負事にタラ・レバは
 禁物。
 非常に月並みな表現ではあるが、とにかくオペラオーは勝った。
 ジャパンカップ・有馬記念を含めた前馬未踏の秋の古馬GT3連勝も、夢物語では
 なくなってきた。
 まずは順調かつ無事に出走してきて欲しい。
 距離延長は大歓迎で、結果はおのずとついてくるだろう。

 能力は出し切ったか、メイショウドトウ。
 重のオールカマーを圧勝したことで馬場悪化も問題なしというのが戦前の大方の評価。
 だが、元はといえば瞬発力に秀でたタイプ。道悪はこなせるものの、やはり良馬場の方
 が向いているのだろう。
 今後はジャパンカップを目指すようだが、2Fの距離延長が最大のカギとなる。
 左回りの良馬場で瞬発力比べになれば、現役屈指の存在だろう。

 内から3着に突っ込んだトゥナンテ。
 父サクラユタカオーの産駒は概して道悪は得意とは言えないが、それでも持ち前の
 キレ味で3着に来た。
 勢い+能力を存分に示し、今後が大いに楽しみ・・・と書こうと思ったら、なんと屈腱炎
 発症・引退の報。
 非常に残念だが、それにしても最近有力馬の屈腱炎発症があまりにも多い。多すぎる。
 この秋だけでも、フサイチソニック・ラガーレグルス・メジロブライトに続き4頭目になる。
 同じく屈腱炎で休養中のセイウンスカイは来春の復帰目指して懸命の努力が続けられ
 ているが、この4頭は引退が決定的。
 7歳のメジロブライトは致し方ないが、その他の3頭は今後の活躍を嘱望されていただけ
 に、返す返すも残念だ。
 このことにはスローの上がり勝負があまりにも多いことが少なからず影響しているように
 思えてならないのだが、いかがだろうか?

 4歳馬ながら大健闘したイーグルカフェ。
 過去に日本で走ったガルチ産駒と言えば、4歳春で成長が止まってしまうような馬
 ばかりだったのだが、同馬はこの秋も古馬相手にヒケを取らない好走を見せている。
 今後もマイル〜中距離戦線での活躍を期待したい・・・と言おうと思ったのだが、どうやら
 ジャパンカップに向かう模様。
 昨年のスティンガーのときも思ったのだが、流石に距離や地力という面では見劣りする
 のでは・・・?

 ナリタトップロードはなんだかんだ言われているが、まず運がない。
 大飛びの同馬には明らかに道悪は不向きだし、出負け気味の上2コーナーでゴチャ
 ついて前に行けず終い。まぁ確かに道中動いて前に行く事も可能だったのかもしれない
 が・・・。
 前走京都大賞典では勝ちパターンに持ち込みながら持ったままのオペラオーに差され、
 渡辺JKはレース後に"どうしたら勝てるんだろう・・・。"と洩らしたという。
 筆者は皐月賞や有馬記念を見て、昨年の4歳3強ではオペラオーが抜けていると信じて
 いただけに、今年に入ってからの結果は当然のことと思う反面、トップロードもオペラオー
 にやや劣るとはいえ、大きな差があるとは思えないのだ。
 この後、次走や鞍上などの諸問題は山路オーナーと沖調教師が決めることだが、
 今のままではダメだという事は外から見ているファンは勿論、同馬を毎日見ている
 関係者の皆さんが一番よく判っておられるだろう。

 ユーセイトップランは馬場と剛腕ロバーツJKによるところが大きいのは否めないが、6着
 入線は立派の一語。
 どうやら連闘でアルゼンチン共和国杯に挑むようで、得意の府中の長距離でもう一花
 咲かせて欲しい。

 ステイゴールドは7着入線後、騎乗した武豊JKが9年前のメジロマックイーンの
 "世紀の大降着"を引き合いに出して怒り心頭のご様子だったとか。
 2コーナーでテイエムオペラオーが内に寄って来たことで、ステイを始めとするその間に
いた馬たちの進路が狭くなった事に対して怒りを露わにしたようだ。
 そもそもこのコースの"2コーナーの不利"に関しては、マックの降着事件以来ことある
 ごとに言われつづけてきた事。
 JRAも真剣に見直して欲しいものだが・・・?

 ダイワテキサス・ミッキーダンスは道悪にも泣かされたが、ここでは役不足だったか。
 ロサードは小柄な馬体の上にキレを殺される馬場では致し方なし。
 サクラナミキオーは出負けが全てだった。

 秋の天皇賞の1番人気連敗のジンクスは、20世紀の終わりにピリオドが打たれた。
 しかし、終るものあれば続くものあり。
 オールカマーの勝ち馬が秋天を勝てないジンクスは、今後も続いてゆく事になった。
 この事実にピリオドを打つのいったい誰にはなるのだろうか?
 決して快い事実ではないが、21世紀の秋天の楽しみが一つ残ったという風に考えて
 おきたい。
 また来年も、この事実に基づいて有力馬の取捨が討論される可能性は高い。
 
 ジンクスとは、終らせる為にあるもの。
 20世紀の名言の1つだろう。
 (FUKUさん)
  
※調教は、森さん調教評価 印は竜神の予想 となっています。