■JRAの重賞の結果です。予想に活用して下さい(^^)/

 第52回朝日杯3歳ステークス(G1)
 日曜中山11R 芝・外1600m 3歳オープン(混)(牡・せん)(指) 馬齢
順位 馬名 騎手 タイム 調教
2 3 メジロベイリー   牡3 54 横山典 1:34.5 BC
4 8 タガノテイオー   牡3 54 藤 田 3/4 AB
7 14 ネイティヴハート  牡3 54 菅原勲 クビ B
6 12 メイショウドウサン 牡3 54 安田康 クビ B
1 2 テイエムサウスポー 牡3 54 和 田 クビ BC
5 10 エイシンスペンサー 牡3 54 四 位 1.1/4 AB
5 9 マイネルカーネギー 牡3 54 吉 田 3 BC
2 4 ウインラディウス  牡3 54 岡 部 クビ B
6 11 タイムトゥチェンジ 牡3 54 池 添 3/4 AB
10 8 15 カルストンライトオ 牡3 54 小 池 ハナ B
11 7 13 ロッキーアピール  牡3 54 後 藤 1/2 AB
12 3 5 グラスエイコウオー 牡3 54 村 田 3/4 AB
13 4 7 ジーティースマイル 牡3 54 吉 永 クビ C ×
14 1 1 ユノピエロ     牡3 54 田中勝 クビ B
15 3 6 フィールドスパート 牡3 54 河 内 5 BC
16 8 16 フォーユアラヴ   牡3 54 柴田善 1.3/4 B
払戻金 単勝 3 4,050円
    複勝 3 810円 / 8 150円 / 14 220円
    枠連 2−4 950円 / 馬連 3−8 8,860円
    ワイド 3−8 2,180円 / 3−14 3,400円 / 8−14 570円
 レース短評
☆念願制覇へ名門メジロが復活の狼煙をあげた。奇しくも勝ったのは先日引退した
ブライトの弟。来年こそはこの馬で・・・。2着は故障発生しながらもタガノテイオー。
3着には岩手の雄ネイティヴハート、4着追い込んだメイショウドウサン、5着テイエム
サウスポーとなったが全体的に見ていても非常に面白い一戦だった。
 勝ったメジロは好発で馬なり5,6番手を追走。淀みのない流れの中をきっちり追走
出来るあたりは兄と違うところ。終始しっかりと折り合って3コーナー過ぎて一度最内に
入り、4角で外に出す。追ってどこまでという感じだったが坂を上がって馬群を突きぬける
あたりは非凡なものを感じてしまう。先に抜け出したタガノテイオーをもう一度捕えて
G1制覇。札幌の頃はいかにもブライトの弟という感じで甘い面も覗かせていたが
使われつつ変わってきた。名門メジロにサンデーサイレンス。良く考えれば最強の組み合
わせかもしれないがはっきり言って前3頭は相当強い。そのなかでも距離というものを
考えれば当然クラシックの第一候補に。
 タガノテイオーも強かった。7,8番手の中団を追走もやや持ってかれ加減。
漸く折り合って3コーナーへ。外でネイティヴが仕掛けるがまだまだ我慢で一瞬の切れを
どこで生かすかという感じ。4角でさあというところを内のウインラディウスとぶつかる。
直線向いて物凄い脚で突きぬける、と思いきや外から一頭交された。どこで故障発生か
見た目では分からないがとにかく強い競馬。まだまだ荒削りな面を見せてこの結果だから
非常に残念この上ない。仕上がりも抜群で来春にかけてより一層という期待を誰もが
していただろうに。ただ藤田を攻めるのは酷というもの。
 3着にネイティヴハート。追い切りを見ると右回りの方が良いと思うくらい素晴らしい
動き。京王杯の時も素晴らしかったがそれ以上。揉まれない外枠でスムーズに運ぶ。3角
で早めの仕掛けで捲くって行く。菅原さんとしては俺の馬が一番強いんだというところを
見せて勝ちたかったのだろう。直線向いて一旦並びかけるが坂で失速気味。それでも
最後まで粘ったのは地力上位。一番強い競馬をした。それだけにもう少し仕掛けが
遅ければ、と今は思ってることでしょう。距離に関しては何とも言えないし成長という点
から見ても未知の部分がある。春が楽しみ。
 4着にメイショウドウサン。当然このペースでは先行できるはずも無く後方から。1頭だけ
ペースに見合った走りをしたという感じで正直印象は薄い。上がりがかかったのが台頭の
要因だろう。BMSのブレイヴェストローマンの血が濃くでてるのかな。ライアン産駒にして
は距離も短いところのほうが良さげ。
 テイエムサウスポーはプラス体重も太め感はほとんど無かった。ゲートで後手を踏むも
押して押して3番手。ちょっと折り合いは完璧だが次第に手応えが悪くなっていく。
このペースと流れだから良く頑張った方だが距離はマイルが限界。坂も些か堪えた。
 人気のエイシンスペンサーは6着。はっきりいって人気し過ぎ。勝負所でついて行け
なかったのは重賞を経験していなかったせいだが、これで変わるともいえない。
ウインラディウスは仕上がりが悪い。前走マイナス体重の反動だろうか、行きっぷりも
悪いし追ってからの反応も悪い。これは陣営の責任。クラシックを狙える器とはばからずも
公言しているのだからそれなりの仕上げをして行くべき。
タイムトゥチェンジは力不足。
グラスエイコウオーは穴人気していたようだがダート戦とはわけが違う。ただでさえ
好メンバーといわれていたのに初芝では分が悪いのは当然。ダートに戻って巻き返し。
(朧さん)
☆メジロブライトの弟という良血馬が10番人気ながら3歳の頂点に立つ。
本来ならニュースター誕生に沸きかえってもいいのだが、1番人気タガノテイオーの
骨折・予後不良に加え、騎乗していた藤田JKへの批判の声が多々上がるなど、なんとも
後味の悪い結果に。
こういうシーンをリアルタイムで目の当たりにしてしまうと、筆者はビデオでしか見たことは
ないのだが'95宝塚記念を思い出す。
4角でライスシャワーが転倒競走中止・予後不良となり、シアトルスルー産駒の
良血馬・ダンツシアトルがレコードの完勝だったにも関わらず、
"ライスシャワーが故障した宝塚記念"と巷では語り継がれるようになってしまった。
まぁ勝ったダンツシアトルがこの後屈腱炎を再発して活躍できなかった事も多分に影響
しているのだろうが・・・。
今回の勝ち馬・メジロベイリーにしても、もし今後大した活躍ができないようだと、今回の
レースは"タガノテイオーが故障した朝日杯"などと言われかねない。
おそらくは筆者の杞憂に終ると思うのだが、何処となく一発屋という印象が拭い切れない
気がしないでもないのだ。
不躾な筆者を見返してくれるような活躍を期待したい。

レースの方はというと、カルストンライトオがハナを叩いて800m46秒後半の淀みのない
流れで引っ張る。
4角あたりで一息入ったようにも見えるが、これは前がバテてきただけ。
直線向いて先行勢の脚が上がる中、内々の2番手にいたテイエムサウスポーが粘り込み
を図るも坂で脚色が鈍る。
そこへ襲い掛かったのが外外をマクってきた岩手の雄・ネイティヴハート。
一瞬突き抜けるかと思わせたが、昨年のレジェンドハンターと同様に坂で苦しくなる。
そこへやってきたのが真打ちタガノテイオー。
持ち味のキレでまとめて交わして圧勝か・・・と思いきや、坂を上がろうかというあたりで
故障発生。
それでも鞍上の激に応えるかのように死力を尽くして踏ん張ったが、最後は外からメジロ
ベイリーに差された。
3着ネイティヴハート、4着大外から飛んで来たメイショウドウサン、5着に内で粘った
テイエムサウスポーが入った。

道中は3番手集団を追走、最後は素晴らしい脚で3歳チャンプに輝いたメジロベイリー。
一躍21世紀最初のクラシックの最有力候補となったわけだが、筆者としては次走まで
結論を待ってみたいと思う。
どれほどの強さを秘めているか計りかねていると言うのが正直なところ。
いい意味でも、悪い意味でも。

左後ろ脚の粉砕骨折という重傷を負いながらも、2着に踏みとどまったタガノテイオー。
東スポ杯3歳Sの勝ちっぷりを目の当たりにして、"この馬は何処まで強くなるのだろう?"
と思っていた矢先だっただけに、本当に残念無念ではあるが、朝日杯までともに戦って
きた同期の牡馬たちが活躍した分だけ、彼の評価も高まることだろう。
今はただ、心から冥福を祈りたい。
お疲れ様、と言ってあげたい。

さて、ネイティヴハート。
強い競馬だったことは間違いない。
心持ち早く映った仕掛けも、枠が枠だけの止むを得なかったのだろう。
中央への移籍も視野に入れて今後の進路が検討されているようだが、いずれにせよ無事
ならば皐月賞かNHKマイルCで再びその雄姿をみる事ができるはず。
現時点での能力は中央勢に全くヒケをとらないだけに、今から春が待ち遠しい。
そう思わせてくれる若駒だ。

最後に追い込んできたメイショウドウサン。
後方待機は予定通りだったそうで、直線向いてよく伸びたが、外に膨れるなど若い面も
覗かせていた。
"口向きが悪い(安田康JK)"そうでその影響も多々あったのだろう。
瞬発力比べへの適性は疑問だが、終いの脚は見るべきものがあった。
ただ、エアガッツ2世という危惧、無きにしも非ず。

テイエムサウスポーは坂が堪えたのだろう。
距離も微妙に長かったかな・・・?
平坦な京都やダラダラ坂の府中ならマイルもこなせそうな感じ。
血迷って皐月賞に進むということだけはご勘弁願いたいところ。
NHKマイルCで期待。

エイシンスペンサーは"掛かってしまった(四位JK)"。
経験不足と馬の若さが大舞台でモロに出てしまったのだろう。
次走で見直し。

マイネルカーネギーは"実戦でいいタイプ(吉田JK)"とのこと。
久々も大して苦にならないということか。
今後の伸びしろという点では少々疑問だが・・・。

ウインラディウスは馬体減。
"忙しい競馬はどうか(岡部JK)"というあたり、もっと距離があった方がいいのか?
とにかくこの時期に馬体が減りつづけていてはお話にならない。
少し長い目で見てみたいが・・・・。

タイムトゥチェンジは"2角で膨れた(池添JK)"そうだが、血統からみてもマイルは短かった
のかも。
クラシック路線で改めて期待したい。

カルストンライトオは"太かった(小池JK)"。
距離云々はここで結論を出すのは早計だろう。

ロッキーアピールは"気を使いながら走っていた(後藤JK)"とのこと。
単に経験不足かもしれないが、初芝で勝てるほどGTは甘くない。

グラスエイコウオーも然り。
"芝は問題ない(村田JK)"そうだが、少なくとも筆者はそうは思ってなかったし、レース後も
そうは思えない。
ダートで見直しだろう。

ジーティースマイルは"やはりダートの方がいい(吉永JK)"。
距離は問題ないとのコメントもあったが、その辺は次走以降を見てから。

ユノピエロは"競馬をさせてもらえなかった(田中勝JK)"。
ただ、サザンヘイロー産駒だしそうそう奥があるとは思えないのだが・・・。
早い時計への適性も疑問。

フィールドスパートは"直線パッタリ止まった(河内JK)"。
スプリンターだろう。
距離短縮で見直し。

フォーユアラヴは"ひ弱いし、まだまだ子供(柴田善JK)"。
現状では力不足。


好メンバーといわれた今年の朝日杯。
ただ、時計的には少々不満を感じたのもまた事実。
ドングリの背比べなのか、ハイレベルな争いなのか。
21世紀最初のクラシックでおのずと答えは出る。
それまでの数ヶ月間、どう予測しようと個人の自由。
年明けデビュー組みにとんでもない怪物がいないとも限らないしね。
(FUKUさん)
※調教は、森さん調教評価 印は竜神の予想 となっています。