■JRAの重賞の結果です。予想に活用して下さい(^^)/

 第51回ダイヤモンドステークス(G3)
 東京11R 芝3200m 4歳上オープン(混)[指] ハンデ 晴 良
順位 馬名 騎手 タイム 調教
1 5 5 イブキヤマノオー 6 54.0 O.ペリエ 3:18.0 482 -4 B
2 7 8 メジロランバート 6 55.0 蛯名正義 2.1/2 460 -2 B
3 2 2 トシザブイ 5 55.0 岡部幸雄 1.1/4 484 -6 AB
4 6 6 コスモブレイザー 6 55.0 江田照男 クビ 438 -4 AB
5 1 1 ダイワオーシュウ 7 56.0 北村宏司 1 452 -6 B
6 8 10 ホットシークレット 5 57.0 柴田善臣 2.1/2 462 +2 B
7 8 9 ユーセイトップラン 8 56.0 後藤浩輝 アタマ 486 +2 BC
8 7 7 ゴーイングスズカ 8 58.0 田中勝春 1.1/2 462 -2 B ×
9 4 4 トップラダー 7 50.0 吉田豊 5 466 +4 BC
10 3 3 ケイエムチェーサー 5 52.0 小野次郎 8 490 0 B
ハロンタイム  13.0 - 11.6 - 12.6 - 12.3 - 12.5 - 12.3 - 13.8 - 12.7 -
        13.0 - 12.5 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.7 - 11.8 - 12.3
上り  4F 47.4 - 3F 35.8
1コーナー  3(8,10)(5,1)-(6,7)=2-9,4
2コーナー  10,3,8(5,1)(6,7)=2-9-4
3コーナー(2周目)  10,3(5,8)(6,1)7-2-9-4
4コーナー(2周目)  (*10,8)(5,6,1)(3,7)2-9-4
<払戻金>
単勝 05  440円 3番人気 ワイド 05-08  400円 4番人気
複勝 05  140円 1番人気     02-05  300円 1番人気
   08  160円 4番人気     02-08  350円 2番人気
   02  140円 2番人気
枠連 5-7  970円 6番人気
馬連 05-08  990円 4番人気

 レース短評
☆年寄り大集合でイマイチな1戦。
ぺリエのイブキヤマノオーが鋭い末脚で抜け出して快勝。スタミナ戦はもってこいのメジロ
ランバートが2着、以下トシザブイ、コスモブレイザー、ダイワオーシュウと続いたが・・・
 イブキヤマノオーは控える競馬で結果を出してきたが変に控えると前残りにやられると
思ったのかグリーンベルトを通って4、5番手の内。2週目向こう正面でいつのまにか
内から前に取り付く。相変わらずラチ沿いピッタリで、直線向いて前が開いたところを
一気に突き抜けた。それにしてもぺリエはこれで3週連続重賞連対。うち2つは勝ってる
もんなあ・・・。まあ馬場の良い内をロス無く回って、状態の良さと持ち味を生かした騎乗
だが簡単に出来る事ではない。特別ぺリエが上手かったわけではないがやっぱりはぁ・・・
と思ってしまう。
 メジロランバートはいつになく早め早めの競馬。終始気分良く進めていたようで直線
入り口でも長手綱で手応えは十分。圧勝さえ思わせる感じだったが勝ち馬の決め手に
やられた。ただジリっぽいのは昔からだし、それを考えての早めの競馬は納得。ただこの
展開で勝てないのだからやはりハイペースのスタミナ戦を後方から差し切る競馬のほうが
合ってるのだろう。
 トシザブイはだいぶ離れた後方から。勿論この馬の競馬だから位置取りとしては悪く
ない。しかし如何せん仕掛けが遅過ぎる。内を突くならまだしもグリーンベルトがある中で
あのタイミングで追い出して外から差し切れるようなら準OPでうろうろしたりはしてない。
まあテン乗りが響いたのだろうが、乗り難しい馬だけに仕方ないといえば仕方ないが・・・
 コスモブレイザーは中団こちらも内でじっとしていた。距離的に疑問がつく馬だっただけ
に、無理して外に回さなかったのは大正解。一瞬見せ場は作れたかもしれないが
この距離にこのメンバーではまあよくやったほうではないでしょうか。
 ダイワオーシュウは張り切って先行策。最近のレースでは良いところが見られないだけ
にこの積極的な騎乗は良い。ただコース変更で内の芝が伸びていただけに終始外外の
競馬ではつらいものがあっただろう。直線もそれほど見せ場は作れなかったし。
ただこの先行できたことを復調してきたと見るか、やっぱり能力落ちと見るかは
人それぞれ。まあ年齢的にも後者でしょうが。
 ハナ切りたい馬ホットシークレット。発馬イマイチで3番手から。折り合い欠いて終了。
2週目入り口でハナに立つという滅茶苦茶な騎乗。善臣らしくない。
無理してでもハナ主張すべきだ。
ユーセイトップランは昨年の勝ち馬だが、昨年は太目が絞り切れず、このレースで絞って
クソ捲くり。今年は復帰戦の秋天がすでに仕上がっていた以上、上積みがあったわけでも
なく年齢的にも厳しかった。それでも昨年のような捲くりを見せればよかったのだが
昨年は勝ったとはいえレース後に調教師にだいぶ怒られたというのは有名な話。
中途半端に仕掛けを遅らせた瞬間にアウト。
ゴーイングスズカは放馬の影響もあっただろうが基本的にパワー型ミドルヒッター。
トップラダーは力不足。ケイエムチェイサーは距離長すぎ。
(朧さん)
☆日本の若手の不甲斐なさ −第51回ダイヤモンドS−

どうにもスピード感に欠けるメンバーが大挙出走して来た伝統のハンデ戦。
広い広い府中の杜を一周半するこのレース、言わずもがな、大いに騎手の腕が
問われるわけだが・・・?

昨年はユーセイトップランの大マクリに沸いた訳だが、彼も旧表記ならばもう9歳。

人気を集めたのは万葉S快勝、名手岡部に手替わりのトシザブイ。
ステイヤーズSを勝ったホットシークレット。
ペリエ騎乗の上がり馬、イブキヤマノオーと続いた。

ケイエムチェーサー、ホットシークレットのハナ争いが予想されたが、いかんせん後者は
ゲートの出が悪い上にスピードがあるというわけでもない、何とも難しいお馬さん。
今回もまたまた発馬イマイチで3番手からの競馬になってしまった。
その前に行ったのが2頭、KMチェーサーに久々の長距離出走メジロランバート。
4番手の内にイブキヤマノオー、外に長い長いトンネルを彷徨っているダイワオーシュウ。
やや切れてAJCC好走組・コスモブレイザーとゴーイングスズカ。
そしてかなり離れた後方に3頭、まず人気のトシザブイがいて、さらにその後ろから
ユーセイトップラン、最後方から吉田豊のトップラダーといった体勢。
1周目の直線から1角へ、1000m通過が62秒フラットという淀みのない流れ。

馬群がタテ長のまま2角へ・・・というところで、"引っ掛かってしまった(柴田善騎手)"と
いうホットシークレットが抑えきれずにハナに。
これでいったん13秒台後半に落ちたラップが再び12秒台後半に逆戻り。
スタミナに自信のない馬にとっては極めて苦しい展開になった。
向正面から3角に入ろうというあたりで再びペースが速くなり、ラップは一気に11秒台に
突入。
そして内々を回っていたイブキヤマノオーがこれに怯むことなく、3番手追走のメジロ
ランバートの内を掬う。
ケイエムチェーサーは早くも一杯、ホットシークレットも余力なしで馬群が一気に縮まり、
メジロランバートがもう一度盛り返して前に並ぶ。
人気のトシザブイは未だ後方から3番手のままで直線の我慢比べへ。
速い脚がないメジロランバートが先頭、しかし内いっぱいを突いたイブキヤマノオーの
脚色が素晴らしく、みるみる内に抜け出して堂々先頭。
単独2番手にMランバート、その後ろのコスモブレイザー、ダイワオーシュウあたりは坂上
で既に余力なし。
前2頭で決まるかと思ったところへようやくトシザブイが3番手に上がるが、斬れる末が
あるわけでもないこの馬にはこれが精一杯。
イブキヤマノオー嬉しい重賞初V。
無念の2着メジロランバート、以下トシザブイ、コスモブレイザー、ダイワオーシュウ、
伸び欠いたユーセイトップランと入線した。

追い込み一手の競馬から一転、好位の内ラチ沿い、馬場のいいところを追走した
イブキヤマノオー。
その決め手もさることながら、終始グリーンベルトを走らせ、直線はその豪腕でこの馬の
末脚を最大限に引き出したO・ペリエ、流石と唸らせる騎乗だった。
28歳にして世界の10指に数え上げられるほどのジョッキーにとって、これくらいは
当たり前なのかもしれないが・・・。
日本の若手ジョッキーたちも、せっかくそれほどの名手の騎乗が間近で見られるの
だから、盗めるものはしっかり盗んでおかなくちゃダメ。
若手が上手くならないとますますファンの競馬離れは進むと思うぞ。
極端な事を言ってしまえば、教科書通りの騎乗から脱皮できない騎手が多い事が
スローペース症候群、もといつまらないレースが増えていることの一翼を担っていると
言っても過言じゃないと思う。
ただ好位に取り付いてそのままなだれ込むだけなら、ジョッキーなら誰だってできます。
ジョッキーってのはプロなんだから、自分で憧れて競馬学校に進んでそこで耐え抜いて
ジョッキーになれたからそれで満足、ってんじゃ絶対にいけない訳だし、そんなこ
と思ってるヤツがプロにいるとは思えないし、思いたくもない。
武豊騎手や岡部騎手、ペリエ騎手などは努力を怠らなかったからこそここまでこれた
んだろうし、今だって努力し続けてると思う。
そんな彼らに魅力を感じているからこそ彼らのファンも多いし、そうやって長く彼らを、
もとい競馬を見て来たファンがいたから日本の競馬は安泰だったんじゃないかな。
彼らに続くようなジョッキーが出てこないと、21世紀の日本の競馬は衰退する一方だと
思うぞ。
素晴らしい馬がいて、それを操る魅力あるジョッキーがいて、彼らに惹かれて馬券を
買って楽しむファンがいて初めて競馬は成り立ってるのだから。
かなり長くなったが、とにもかくにも勝ったイブキヤマノオーは強かった。
強かったが・・・過去のダイヤモンドS勝ち馬が大成しているとは言い難いのが気になる。
まぁ次が試金石になるでしょう。
ハンデ54キロ、グリーンベルトを通れた事、そしてなんと言っても鞍上。
いろんな面で助けられた事も事実だろうしね。

メジロランバートはとにかく斬れない馬なのでこの結果は致し方ないか。
馬場の内外の差もあったと思うし、ハンデは勝ち馬より1キロ重かったわけで、2馬身半
ちぎられたと言っても悲観する内容ではない。
まだまだよくなる馬だと思うし、あのセイウンスカイの菊花賞の4着馬、これくらいは
やれて当たり前。次走も好走必至だろう。
それにしても・・・99年春天まではこの馬の主戦だった吉田豊(最低人気トップラダーで
ブービー)の心境やいかに。奮起せ〜よ、ホンマに。

トシザブイも斬れない馬、前が35.8で上がってるのをあの位置から差し切れる馬じゃない
でしょう。
コンスタントに上がり35秒を切る末脚を繰り出すのは相当に困難なお馬さんのはず。
まぁ次走以降は岡部騎手が手の内に入れてくれるでしょう。
久々に古馬の頂点を決める淀の長距離戦で、岡部騎手の手綱捌きを見てみたいと思う
のは筆者だけではないはず。
まぁこの馬も次走相手強化でどれくらいやれるかがカギになりそう。

コスモブレイザーはよく頑張っている。
自己条件のクラシックディスタンスに戻れば確勝級でしょう。
重賞連続好走はフロックだけじゃできないはず。

ダイワオーシュウは現役続ける限りはこういう競馬の繰り返しになると思う。
菊花賞2着以来よく一線級相手に頑張ってますが、もう7歳、潮時。

ホットシークレットはなんとも中途半端な騎乗。
積極的に行く馬がいないのなら多少強引にでもハナを主張すべきだったのでは?
そのほうが折り合いも付き易そうな気が・・・所詮は素人の机上の空論なんですけどね。
ヨシトミ騎手らしからぬ騎乗に映りました。
次走で見直しですね。

ユーセイトップラン、ゴーイングスズカは年齢的なものも大きかったようだ。
AJCCでダイワテキサスに◎打った手前、今更こんなこと言うのもナンですが、
8歳(旧9歳)馬の重賞制覇ってめちゃくちゃ稀なことなんですよね。
最近では3年前の日経賞で激走したテンジンショウグンくらいのもの。
前者の敗因はそれに尽きるんじゃないでしょうか。
後者の場合は距離不向きと言うことも大いに影響していたんでしょうが。
もともと2000〜2500mが得意なお馬さんですしね。

トップラダーは鞍上云々以前の問題。
お馬さんの力量が明らかに劣っていては、いくら鞍上が上手くてもどうにもなりません。
"馬七分、人三分"ですからね。
最もその三分がどう働くかが大きく明暗を分けるのではありますが・・・。

ケイエムチェーサーはこの距離でハナ切って粘れるほどの能力もスタミナもない。
ここを使った時点でシンガリ確定。

今年も本番に繋がるレースには見えなかったが、スローにならなかったのがせめてもの
救いか。
いかに上手く折り合いをつけるかが問われる長距離戦ですが、そればっかりじゃ
勝てません。レースは生き物なんです。
ハンデ戦だろうが別定戦だろうが、条件戦だろうが重賞だろうがそれは同じ。
それはそうと・・・このレース、ハンデ戦にしておく意味がどうもよくわからない。

最後まで文句タレっぱなしで少々気が引けるが、別定重賞にした方がもっと本番に繋がる
と思うんだけどなぁ。
(朧さん)
 騎手コメント(有る分)
2着 メジロランバート 谷原義明調教師
「賞金も加算できたし、今後のことは馬の様子を見ながらゆっくり考えたい」

3着 トシザブイ 岡部幸雄騎手
「前半シューッと出てスムーズな競馬だったけど、最後は少しもたれていた」

5着 ダイワオーシュウ 北村宏司騎手
「速い脚がないので少し速めに仕掛けたけど、結果はもう一つ。
でも体調はだんだんよくなっていると思います」

9着 トップラダー 吉田豊騎手
「ジワジワとは伸びているけども、やはり相手が強かった」

10着 ケイエムチェイサー 小野次郎騎手
「とにかく距離が長すぎる」
※調教は、森さん調教評価 印は竜神の予想 となっています。