死せる孔明、生ける仲達を走らす(仮題)(^^
誰系のSSでしょう? 当てた方がいたら優先して続きを書くことにします(笑)
4時限目終了のチャイムが鳴ると同時に誰よりも早く教室を飛び出し、一面真っ白な中庭に向かう少女。
彼女が中庭に着いてまだ息も整わないうちに、背中の方で声がする。
「やあ、待たせたね。」
振り向くと、見慣れた少年がいつものようにコンビニの袋を手に小走りでやってきたところだった。
年は少女より1つか2つ上であろう。背はかなり高い方である。
制服を着ていないところを見ると、その学校の生徒ではないようだ。
「いえ、私も今来たところです。」
別に相手に気を使って言っているのではない。
少年もそれをわかっているのか、
「あ、そう。それならよかった。じゃ、とけないうちに食べようか。」
コンビニの袋からカップのバニラアイスを2個取り出しながら言った。
「はい、でもこの季節はとけないですよ。」
にこっと笑みを浮かべながら、少女はアイスのカップを受け取る。
今日はたまたま晴れているとはいえ、ほとんど人の来ない中庭は地面が見えないぐらいに一面雪が積もっている。制服の上にストールを羽織っていても寒いぐらいである。これでは何時間ほったらかしていてもアイスクリームはとけないだろう。
こんな季節にほとんど人の訪れることのない中庭でアイスクリームを食べるとはなんと変わった2人だろうと思うかもしれない。
しかし、この2人には昼休みに中庭でバニラアイスを食べることが日課になりつつあった。
…続く(多分)